時間:大問5問で120分。一問当たり24分ですが、全問完答を狙うのではなく、解けそうな問題に時間をかけて丁寧に取り組みましょう。
(問題文はシンプルですが、直観力、発想力が必要な問題が並んでいるので、取り組む問題を見極めるのが重要です。)
得点配分:
[総合人間(文)] 200点。大問一問当り40点。(共通:150点、二次:650点)
[文] 100点。大問一問当り20点。(共通:250点、二次:500点)
[教育(文)] 150点。大問一問当り30点。(共通:250点、二次:650点)
[法] 150点。大問一問当り30点。(共通:270点、二次:550点)
[経済] 150点。大問一問当り30点。(共通:250点、二次:550点)
設問形式:
・大問は5問。
・すべて記述式の論証問題または求値問題。
・大問は、小問に分かれていない単独の問題で、問題文もシンプルなものが殆どです。
(従って、部分点を稼ぐためには、考え方が分かるように解答過程をきっちり答案に記すことが重要です。また、どれから取り組むかの見極めも重要になってきます。2つ位の小問に分かれている大問も一部見られますが、独立した2つの問題の場合も有るので、小問による誘導は期待できません。)
傾向:
・出題分野は、主に、数列、微積分、整数、図形と方程式、空間図形、ベクトル、場合の数・確率、対数など。
・積分、図形、数列、場合の数などからは、年度によらずよく出題されているようです。
方法:
・まずは落ち着いて考える。
(当たり前のようですが、これが重要です。「時間がないからとにかく鉛筆を動かそう」などというのはやめましょう。問題文は東京大学の問題等に比べて簡潔ですので、問題の読解にはそれほど困難は無いと思われます。従って、より、数学的な直観力、自由な発想力の勝負となってきます。焦らず、問題を前にしたら先ず、深呼吸してみるのも良いでしょう。)
・教科書に書かれている事柄を十分理解し、数学を課題解決の手段として駆使できるようにする。
(基本的に、高度な知識やテクニックを要求するのではなく、発想力、思考力、それを論理的に使い、表現する力が問われる問題が殆どです。教科書に書かれている事柄の数学的な意味を十分に理解し、数学を課題解決の手段として駆使できるようにしておきましょう。
従って、受験勉強でも、むやみやたらに難しい問題を沢山解けばよいという訳ではありません。まず、教科書に書かれていることを十分に理解して自在に使いこなせるよう、しっかりした基礎作りをしておきましょう。その上で、京都大学や東京大学の過去問を解くなど、良質な問題をこなしましょう。また、その際に或る程度の数をこなすことは必要ですが、解けない問題に当たってすぐ正解を見るのでは、一時的に解ったような気になるだけで考える力は身につきません。解答のコツをつかむためには、一問一問じっくり考えながら丁寧に解いていくことが重要です。)
・ウッカリミスに注意。
(移項時の符号の変化など、基本的な計算などは慎重に進めましょう。普段は慎重な人でも、難問に気を取られていると、意外に単純なところでミスをすることがあります。また、解答を進める上で論理が飛躍したりしないようにも注意が必要です。焦らず、丁寧に解き進めていきましょう。もちろん、時間の許す限り何度も見直しを行うことも大切です。)
他言無用の最終兵器:
・答案には解説を書きましょう。
(単独でシンプルな問題ですので、部分点の稼ぎ方が重要になります。解答まで行きつかなくても、考えた道筋を、言葉にして書いておきましょう。式だけを並べるのではなく、参考書の解説のように、「~を求めるためには、~を~すればよい。そこで~まず~を求める...」など文章で、更に、簡単な図等も交えて、考え方を記載して行きましょう。なお、論証は必要十分な論理性をもって進められているかどうかが大きなポイントになりますので、表現にも留意しましょう。例えば、2022年度大問2など。)